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2008年09月04日

勉強しなさい!

お盆休み明けのこと。

朝、仕事場に下りてきた私に畳んであるYシャツを一枚渡しました。
そして一言。

「これを見て、勉強しなさい。」

最初、ドキッとしましてね。
自分、何かやらかしたかな?と。
仕上がっているYシャツをそのまま手渡される、って普通ありませんし、あるとすると、仕上がりがひどかったか、何か不手際があったのか。

どきどきしながらYシャツを見ている私に、こういったんです。

「旦那さん、ぱっと見て着たくないって言ってうちに持ってきたんだって。」

さらにどきっ!
どこが悪かったんだろうと、まじまじとYシャツを見ます。
すると、変な事に気づくんですね。
うちのタックじゃないのがついている。
どう見ても他のお店のタックがついているんです。

そう、このYシャツ、よそのお店で洗ったもので、ご主人が一目見て着るのが嫌だから、うちに出しなおしてくれといわれてお預かりしたものだったんです。

もう、言葉足らずなんだから・・・。
ドキッとした気持ち返してくれ・・・。

そんな話はともかく、よその仕事がそのまま来る事なんて珍しいですし、こういうときに良く見て勉強しなさい、と言うことのようです。
おっしゃる事は至極まともで、私も理解できるので、そのままそのシャツを観察します。

ぱっと見て、まず色が悪いなあと言う印象。
そして次に、糊が硬いかなあと。
これだと着ている人によっては嫌がるかもしれないな。

仕事を見ると、どういった理由でこうなったか、大体想像できます。
コストの面も含め、あの料金だと難しいのかなと言う印象です。

しかし、着れないとすぐさま言ったというのが少々引っかかっていまして、先日機会があったので、奥様に聞いて見たんです。
すると、こういう答えでした。

なぜこのYシャツを着なかったかと言うと、襟の汚れがまったく落ちていないのとしみが落ちていなかったから、なんだそうです。
言われてみると、確かに襟の汚れはひどかったように思います。

やはり見る所、ポイントは私たちプロとは違いますから、こういう意見は本当に参考になるんです。
糊の具合などはあまり気にならなかったらしく、また色合いが悪いという点も、気づかなかったというお話。
この辺は洗っている側が気になる点なのかもしれません。

お客様が重要だと思っているポイント、私たちが重要だと思っているポイント、違って当然なんですね。
お客様が大事と思っているところも当然ちゃんとやりますが、それだけではなく、プロとしてここが重要と言う所も、しっかりやる必要があります。
気づかないから、気にしていないようだからやらなくていいと言うわけではないですよね。

最近は、このギャップが広がっているようにも思うんです。
そしてこの感じ方の違いが、問題になっているケースも、多々あります。

プロから見るポイントも、お客様に伝えていった方が良いんじゃないかなあと思うんです。
接客時の説明、しているところってどれくらいあるんでしょうか。
日々の説明が重要なんですよね。

今回のYシャツ、本当に勉強になりました。
貴重な情報、次に生かしていきます。

投稿者 boribori : 2008年09月04日 23:18

コメント

「勉強しなさい」の主語がないんですが...(^^;
論理的に考えると社長が言ったように思うけど、第一印象は社長の奥さんが言ったように思えてならないなあ。

勉強というか、新しい知識(それがどんなものであれ)を得た時の楽しみが人間を成長させる。なんちゃって。

投稿者 : 2008年09月05日 23:02

ぬさん、まいどです。
葡萄、おいしいでしょうか?(笑)

鋭いですね。
言ったのは母です。

社長は、口で言わなくても気づけ、技術は盗め、と言うタイプ。
母は、ほぼ同じなんですが、ある程度方向性を見せた後で突き放すタイプです。

どちらにせよ、じっと考えないと、なかなか真意がつかめません。(笑)


勉強、研究、色々な言葉がありますが、ずっと続くんですよね。
モチベーションを保つのも一苦労です。
楽しまないと続きませんね。

投稿者 boribori : 2008年09月06日 00:47

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