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2005年09月20日

うちが丁寧な仕事をするようになった訳。

お彼岸ですね。

お墓の近くにくると、少し渋滞が始まります。
今週金曜日あたりからまた混みだすんでしょう。

お彼岸にはうちもお墓参りに行きます。
亡くなった兄のお墓です。
私は実は次男でして、長男は私が生まれる1年前に亡くなりました。

死因は白血病。

当時は骨髄移植なども無く、不治の病でした。
また、国からの援助も無く、莫大な入院費を払わなければいけなかったらしいです。
新しく開発された、『効く』と言われる薬はとても高価だったり、認証されて無かったりと悔しい思いをしたそうです。

両親は何とか治してあげたいと思い、必死になって良い先生や薬の事を調べました。
また、その中で莫大な入院費を払うために、死に物狂いで働いたそうです。

たまにテレビで懐かしい音楽やテレビ番組を取り上げる事がありますよね?
うちの両親にはぽっかりと記憶の無い時期があります。
兄が入院して亡くなるまでの間です。
その当時のテレビや流行の音楽の事はまったく覚えてないとか。

それを聞いても必死だったんだなあと言うのが伝わります。

その後、兄は亡くなってしまったのですが、その当時を知るお客さんに話を聞いたことがあります。

急に集配に来なくなったと思ったら、1ヵ月後にふらりとやってきて、その姿を見て愕然とした。
げっそりとやせ細り、別人かと思うほどだった。
それで息子さんが亡くなったんだなあと分った。

そう聞かされました。
私にも子供が出来て、初めてこの辛さが分りました。
身を引き裂かれるような思い、ぶつけようの無いいかり、悲しみ。
きっと辛かったんだろうなあ。

そして、その頃の話を段々としてくれるようになった時にふとこう言ったんです。


一生懸命働いて働いても、子供一人の命を救えなかった。
何のために一所懸命頑張って仕事をしたのだか分らない。
それなら、どうせ仕事をするのなら、精一杯こだわったやりたい仕事をしたい!
そう思って今の仕事になったんだよ・・・・・。


自分が仕事をしていても凄い丁寧でこだわるなあと感じる事がありますが、原点はココなんですよね。
妥協をしない、手を抜かない、手間をかける、当たり前ですがやり通す強い意志はここから来ているんでしょう。

その強い意志は受け継がないといけませんね。

お墓参りに行く時期になると、この話を思い出します。

投稿者 boribori : 2005年09月20日 23:12

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