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2006年05月24日

衣類が悪いのか、クリーニングが悪いのか。

驚いた事に、トラックバックが来なくなりました。
ブログ、読んでくれているんですかね?(笑)

さて、先日の話です。
義理の弟から突然電話があり、服を見て欲しいとの事。
どうもクリーニングに出したんだが、納得がいかないらしい・・・。

わりとうちの近くに住んでいて、クリーニングを出しているお店も知っています。
一応注意していたんですけどね。

あいにく宅配クリーニングで出かけていましたので、変わりに母に鑑定してもらう事にしました。

帰ってきて話を聞くと、ちょっと微妙な話。

品物はダウンのジャケット。
クリーニングをしたら全体的にダウンが出てしまったようです。
ダウンはとても細く、針の穴があいていてもそこから飛び出してしまいます。
ですから、ダウンの修理は縫うのではなく、シールを張るように直すのが普通です。

全体的にダウンが飛び出ていて通常、クリーニングではこんな事にはなりません。
よく見てみると、服の作り方自体に問題があります。
ダウンは針の穴でも出てしまうほど繊細ですから、通常の生地ではもちろんダウンが出てしまいます。
そこで、細い糸を高密度に織ったり、裏側からフィルムを張ってダウンが出ないようにするんです。

しかし、今回の商品、そんな事すらしていないようで・・・。
裏側がポリエステル、表側が羊毛。
羊毛はどんなに細くしてもダウンなんて飛び出してしまいます。
しかも、フィルムなどの対策がとられていない・・・。

これじゃ、飛び出して当たり前です。

義理の弟も、ビックリしたんでしょうね。
お店の人に話を聞いても、こうなる商品だから、と言われたとか。
もっと詳しく説明をしてあげれば分ってもらえるはずなんですが・・・。
また、ダウンが出てきてしまっても、その後色々と出来ることはあったはず。
着れる状態に出来たんではないかなあと思います。

クリーニングと言う仕事をしていると、本当に驚くような商品と出会うこともあります。
姿形は綺麗ですが、長持ちするような丁寧な仕事がされていない服があるのも事実です。
クリーニングもそう。
機械を通して洗うだけでは、仕事をしたことにはならないと思います。
綺麗にする事、着られるようにする事が私たちの仕事であって、そのための道具が機械でありしみぬきの薬剤です。

昔からの日本人の仕事には、にくいほどの心遣いが入っていました。
小さな心遣いが良い品物を生んでいるような気がします。

投稿者 boribori : 2006年05月24日 23:29

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