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2007年10月15日

高いスーツを買っても意味がない?

よくお客様から言われるのですが、どうせダメになるのだから高いスーツは意味がない、そうおっしゃるお客様が非常に多いんです。

よくよくお話を伺ってみると、こういう事らしいんですね。
奮発して良いスーツを買っても、クリーニング一回でダメになったりするし、着ている内にお尻のほうがてかってきたりするので、どうせなるのなら安いスーツで十分、と言うことらしいのです。

この問題にはいくつかの問題が隠されています。

まず、クリーニングでダメになると言う話。
これは、ひとつはクリーニング屋さんが汚れを落としきっていないと言うのがありますね。
汚れを落としきっていないので、たまった汚れでてかりだすわけです。
昔学生服でよくなったでしょう?

しかし、クリーニング屋さんだけが原因か?と言われるとそうでもないんですね。

クリーニングの頻度の問題もあります。
要は着過ぎるんです。
汚れが付着しているのに着続け、通常のクリーニングでは落ちない状態まで着続けている人はたくさんいらっしゃいます。

この二つは微妙に関係していまして、クリーニング屋さんでおちないから洗わない、そういう人もいらっしゃいます。

また、スーツを大事に着る人も少なくなっています。
毎日着ている人にとって、スーツも作業着と化していますから、結構着方もハードなんですね。
ダメになるのを見越しているので、大事に扱っていない、と言うのもあります。

さてもうひとつ問題がありまして、それはスーツの品質と値段に対する問題。
高いスーツは、必ずしも長持ちするかと言うとそうでもありません。
高いスーツには高いなりの理由が存在しています。
それも、スーツによってその理由はさまざまですから、難しい。
高いスーツだったから、ダメになってしまった、そういうケースもあるでしょう。

デザイン性の高いスーツは、生地や縫製と言うよりはそのデザイン料にコストが割かれていると思っていただいていいと思います。
この手のスーツの場合、柔らかめに作られていることが多いですから、かなり気を使って着ていないとスーツが簡単に傷んでしまいます。
汚れが溜まってから洗ってしまうと、生地は硬くなっちゃいますし、汚れが落ちきらなかったりしますし。
お手入れに気を使うタイプのスーツですね。

素材に特殊なものを使われていて高価なものもあります。
シルクやカシミヤ、モヘアなどを使っていると、スーツ自体のお値段も変わってきますね。
こちらは、軽くて暖かい上等な素材を使っております。
この手のスーツも、お手入れに気を使わないといけません。
白っぽくなってしまったり、硬くなったりするので、クリーニング屋さんをしっかりと選ばないといけませんね。

そして、縫製がよくて高いケースがあります。
こちらは、体に合った縫製をしてくれていますので、とても着心地が良い。
生地もしっかりとしたものを使う傾向がありますから、実用に優れています。

高いなりの理由、なんとなくご理解いただけたでしょうか。

どうしても、高い=長持ちする=品質が良い となりがちなんですが、その理由によって扱いも変わるし自分にあったスーツも変わってきます。
ひいては、クリーニング屋さんも選ぶことになりますね。

ここで、自分の利用方法にあってないスーツやスーツに合ってないクリーニング屋さんを選んでいると、最初に書いたように、ダメになるから安いもので良い、と言ったことになってしまいます。

きちんとスーツを選び、きちんとクリーニングをしていれば、十分長持ちするんですよ。
今は信じてくれる人も少なくなったと思いますが、10年以上同じスーツを着ているお客様もいらっしゃいます。
きちんとお手入れをしているからなんですよね。

衣類が長持ちしない、というような話が巷にあふれているようですが、長持ちしないのにも理由があります。
もしかすると、長持ちしないようなことを自分でしているからかもしれません。
着方とスーツが合ってないのかもしれません。
ちょっとだけ、考えてみてください。
ほんのちょっとした事で、変わってくるはずです。

もし、分からないことがあれば、クリーニング屋さんにたずねて見ましょう。
毎日洗っているクリーニング屋さん、生地の変化に対しては、一番知っています。
色々アドバイスをくれると思いますし、アドバイスを出来るクリーニング屋さんはしっかりとした技術を持っていますから安心できると思います。

投稿者 boribori : 2007年10月15日 23:43

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