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2006年05月27日

水洗いと、ドライクリーニング、どっちがいいの???

水洗いとドライクリーニング、最終夜。
3日間書いてきましたこの話もいよいよ大詰めです。

どちらが果たしていいのか?
気になる所ですね。

おさらいをしますと、水洗いは水溶性の汚れ落としに効果があります。
その代わり、衣類の変化が激しい。
ドライクリーニングは、衣類に優しい反面、水溶性の汚れに弱い。

どちらも一長一短あります。
もちろん、技術の進歩で短所も補いつつありますが・・・。

そろそろ結論に参りましょう。

ドライクリーニングと水洗い、どちらがいいのか?

私が出した結論、それは、どちらも良いです。

どちらの方が優れているとか、偏っている方がナンセンス。
洗うと言う事を考えると、汚れの状態、着用の状態、新しいのか着古しているのか、状況が全然違います。
と言う事は、求めている仕上がりも違うと言う事なんです。

当店の名前は、一伸ドライクリーニング店です。
ドライクリーニングと名乗っていますが、水洗いも当然します。

ドライクリーニングで上げるほうがいいものはもちろんドライクリーニングでしますし、水洗いの方が良いものは水洗いをします。

適材適所なんです。

買ったばかりの新しい服で、そんなに汚れの激しくないものを水洗いはしません。
服の色合いを大事にしたいからです。
水洗いで、色がくすむよりも、綺麗な色合いで、汚れを落とすドライクリーニングの方が好ましい。
また、物凄く着ていたもので、汚れの激しいものは水洗いをします。
着用の段階ですでに色がくすんでいるので、水洗いをしても変化が少ないと判断すれば水洗いをします。

油の汚れ、汗の汚れなど両方とも激しい場合は、ドライクリーニング、水洗い両方します。

何で洗うかが重要なんではないですよね。
水で洗うのがいい、ドライクリーニングがいい、そういう話は根本的にずれていると思います。
まず、洗うものがあって、そこから何で洗うか選ぶ事から始まります。

洗い方ありき、から始まると、大抵事故が起こります。
当たり前ですよね、服の事を二の次にしているんですから。
服が一番最初に来ないとおかしいですよ。

水洗いを好む人の中には、環境の話を持ち出す方もいらっしゃいます。
環境問題はみんなで取り組んでいかなければ行けない問題ですが、現状はなかなか難しい問題だと思うんです。
たとえば、水洗いをすると環境に良いかと言うとそうでもないと思うんです。
洗剤や助剤、汚れなどは垂れ流しになってしまいますし、いくら環境に優しいと言われる洗剤などでも完全に無害というものは存在しないでしょう。
みんなが水洗いで下水に流せば新たな環境問題が出てくるはずです。

大家族から、核家族化されてきて、細分化された分、排水も昔に比べて多くなっています。
今までなら一回で済んでいた洗濯が、家族の分分けて洗われます。
洗剤の量も倍、排水の量も倍です。

また、ドライクリーニングにおいても乾燥機での回収が始まりつつあります。
溶剤を回収する業者も増えていく事と思われます。

クリーニング屋さんから帰ってきた衣類から石油の匂いがするから、悪い・・・・・。
それは本当に悪いです。
そういうお店はご利用されないでください。
あってはならない事ですし、化学火傷の危険もあります。

おそらくこのようなことが絡んできて、ドライ不信に繋がっているんだと思います。

水も、有機溶剤も、きちんとした使い方をしていれば本当に便利なんです。
キチンと使っていなかったり間違った使い方をすれば、水も有機溶剤も私たちに危害を加えてきます。
正しい知識と、正しい使い方が今後必要になってくるでしょう。

衣類を正しく洗うと長く着る事が出来ます。
これも一つの環境対策になるんではないでしょうか。
ごみを出さない、捨てないで長く使う、どれも良く聞かれる話ですね。

衣類のためにも、水洗いとドライクリーニングは共存共栄するべきだと考えます。
両方とも、必要です。


投稿者 boribori : 2006年05月27日 23:48

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