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2006年07月15日

なんでもアイロンをかければ良いって訳ではありません。

品物に合った仕上げをする。
当たり前ですが、これが結構出来ていない事が多いようです。

先日、お客様からこんな事を言われました。

家の近くのクリーニング屋さんに出したら、シワが伸ばされて返って来た。
シワが特徴の服だったのに・・・。

たまにこのような話を聞くことがあります。
大体がチェーン店だったりするのですが・・・。
パートさんに仕事をさせていますから、違いなんて気付かないのかもしれませんね。

なんでもかんでもビシッとアイロンをかければ良いという訳ではないんですね。
ピシッとした方がかっこいいものならきちんとアイロンをかけるべきです。
しかし、しわ加工のようなものなら、ビシッとする方がおかしい。
また、キルティングの服なら、ふわっとしている方が自然なんですね。
セーターもふわっとしている方が断然いいです。
アイロンでベタっと仕上げてしまうと、安物みたいになってしまって、もう着たくなくなるでしょう。

仕上げの難しさは実はここにあります。
洗いあがった衣類を見て、衣類の特徴をつかみ、それに合わせて仕上げをしなければなりません。
当たり前のようで出来ていない所が多いんですよね。

私はよく同業者に、きちんとアイロンをかけなければだめだよ、と言うんですが、これがどうもなんでもかんでもビシッとさせろ、と勘違いされるんですね。

衣類に合わせてアイロンをきちんとかけなければいけませんし、まったくかけないでいいというものはそんないないんです。
所が、最近はふわっとさせるのとアイロンをかけないのとを混同させている業者が多い。
パートさんに難しい要求ですので、省いているのかもしれません。

アイロンのテクニックがなくなってきているんでしょうかね。
最近は、テーラードプレスと言う技術が、クリーニング屋さんの中でも浸透して来ました。
勉強会も開かれるほどです。

今後また変わってくるんでしょうね。

一つ一つ違う衣類だからこそ、求められるものも違うわけです。
当店では、仕上げる前に衣類をじーっと見つめる時間があります。
前から後ろ、下から上と、1分ほど見てから仕上げに取り掛かるんです。

時間がかかりますが、衣類にあった仕上げのためには必要な作業ですね。

投稿者 boribori : 2006年07月15日 23:06

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