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2006年12月18日

クリーニング屋さんに参入?

コメントを頂いた方が、クリーニング業への参入を考えているとか。
嬉しい反面、クリーニングは難しいんだよなあ・・・、と思ってしまいました。

今回の方は、宅配クリーニングを考えているようです。

数年前から、クリーニング業界でも、宅配クリーニングが盛んになって来ました。
もっとも、何十年も前から集配と言う形で取りに伺っていましたので、呼び方が変わっただけで実際のサービスは既存のものとあまり変わっていません。
強いて違いをあげるとすると、スピードでしょうか。

今までの集配は、決まった日時にお伺いするスタイルです。
週2日お伺いすると言ったパターンが多いですね。
それが、デリバリースタイルに変わってきまして、お電話をいただいてから60分以内にお伺いします、と言ったようなサービスが出てきています。

既存のクリーニング業者も宅配クリーニングに参入し始める一方、他業種からもクリーニング業界へ参入するのが増えて来ました。

理由を聞いてみますと、ようは儲かりそうって事なんですね。
宅配クリーニングなら、下請けの工場を契約していれば技術的なことは必要ない、衣類は必ず汚れるから必ず洗う、雨の日など外に出たくない人がいるから需要はある、クリーニングの宅配をあまり見かけない、粗利が他の業種より高い、と言ったような理由が主なようです。

簡単に始められそうって言うのもあるのかしら?

しかし、クリーニング業界に参入してきた方々は結構いなくなってしまったんです。
宅配クリーニングも、やめてしまった所が結構あります。

そう、やっぱり簡単じゃないんですよ。

下請けの工場を探すと言っても、どこでもいいわけじゃないのに、大抵工場をしっかりと選びません。
ですから、品質が悪いくせに宅配料を上乗せしているから、質が悪くて高いクリーニングになってしまう。
需要があると思って参入してきたのに、予想外に厳しい現実があります。
宅配クリーニングが少ないと思っていたら、回ってみると意外とクリーニング業者とすれ違って、びっくりなんてことも。
また、ここが結構響くらしいのですが、クリーニングの集配は二度往復しなければならないんです。
つまり、コストが倍になります。
粗利が高いように思えますが、そうでもないし・・・。

工場を持っているクリーニング屋さんがやめて行くくらいですから、ある程度厳しいのは覚悟してからの参入のほうがいいと思います。

また、意外と知られていない事なのですが、クリーニング屋さんは年中忙しいわけじゃないんですね。
暇な時期と忙しい時期と二種類あります。

問題はその落差。

暇な時期は、工場が9時に始まって11時に全ての仕事が終わってしまう、なんていう事がざらにあります。
何日もなんていうレベルではなく、一月二月はありますね。
それが忙しくなると、朝から夜まで休みなく働いても品物が減らない、なんていう時期もあるんです。
これを繁忙期と呼んでいます。

グラフにしますと、エベレストの様に高い繁忙期が終わると、急激に落ち込みマリアナ海溝の様に沈み込む、そんな感じなんです。

ここまで激しい業界もそうないんではないかと思うんです。
ですから、もしクリーニング業界へ参入を考えておられるのであれば、しっかりとリサーチをし、業界の動向を把握した上で、参入してきてください。
せっかく、入ってきてくださるのに、数年しかもたないんではもったいないですから・・・。
入って来る以上は、頑張って欲しいですからね。

これ読んだら嫌になるかなあ・・・。

投稿者 boribori : 2006年12月18日 23:18

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